蓄 音 機 コーナー (+電気蓄音機)





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Victorola J1-71 (ビクトローラ)

正方形のボックス型蓄音機です。
昭和のはじめに作られた製品です。


この蓄音機の音が聴けます(1)
Real形式です (拡張子は*.rm)

Air for g string (G線上のアリア)
バイオリン*ソロ
Mischa Elman(奏者)

Victor Record (昭和12年)
12インチSP盤



Realプレーヤーはこちらから
ダウンロードできます
日本ビクター
 まさにアンティークの名が相応しい機械が蓄音機ですね。電気を全く通さずに流れ響く音は、やわらかく温かみがあり、レコードに吹き込まれた7,80年前の音楽と共に、昔へタイムスリップした様な感覚が得られます。僕みたいなCD世代には全くの未知なる音響体験、特にオーケストラのSPをかけると何だか感動してきます。
 この蓄音機はビクター製のボックス型で、昭和一桁台に製造されたものと思います。外箱は厚手の材木で出来ていて、非常にがっちり作られている上に彫刻も施されています。中の機械には大きなぜんまいがあり、横のハンドルを40回程まわすと、レコード表裏1枚分が聴けるようになります。またターンテーブル右下のねじで速度調整をします。SPは1分間に78回転、見ているだけで目の回る勢いです。サウンドボックス(針が付いていて、音を拾う部分)は純正の日本ビクター製で、これ自体かなりの重みがありますので、レコード3枚ぐらいで針が磨耗してしまいます。鉄製のこの針は今でも作られているそうですが、どこで売られているのか分かりません。今手持ちは100本、消耗品ですからすぐ無くなっちゃいますね。そして替えた針は左下の丸いお皿に置いておきます。そう、この蓄音機にはオートストップ機能があります。レコードを聴き終わると自動で回転が止まる仕掛け、蓄音機にもオートストップが付いてるなんて少し驚きました。
 蓄音機が奏でる昔の音楽は、もちろんモノラルで雑音混じりですけど、CDとは全然違い聴いているだけでわくわく楽しめるんです。そして懐かしさと共に、現代の忘れかけていた郷愁の様なものが浮かんできます。  

ビクトローラの
ロゴとニッパー犬。






サウンドボックスは
日本ビクター製。

蓋を閉めると前面のホーンから
大きな音が響きます。

オートストップ機能が付いています。
ターンテーブル左下の窪みに
レコード針を置いておきます。
(ぜんまい)
1連
(サイズp、重量)
収納時
W42 H34 D39
13.2Kg



Nipponophone  Eagle "1"  (ニッポノフォン)

前面の観音扉を開け閉めする事で
音量調節が可能となります。


この蓄音機の音が聴けます(2)
Real形式です (拡張子は*.rm)

Vivio A Energico (快活に熱情的に)
ギター*ソロ
Andrs Segovia (奏者)

Victor Record (昭和12年)
12インチSP盤
Nopponophone.co.Ltd (コロンビア)
 蓄音機にはアンプが付いていませんから、蚊が鳴くような音しか出ないものだと思っていました。ところが実物を手に入れてびっくり。部屋中に響き渡る勢いで音楽が流れてきました。アンプで言うと少なくとも2.3ワットは出ているのでは。部屋の窓を開け放したままレコードをかけると、とってもご近所迷惑になりますね。でもこの蓄音機は大丈夫。前の観音開きの扉を開け閉めする事で、音量調節が出来るんです。夜中に蓄音機を楽しみたい方には良い機体ですね。
 この蓄音機はニッポノフォン(後のコロンビア)製の珍しいスタイルをしたモデルです。蓋は屋根の形をしていて(宮構え?)、足は袴の形をしています。とても日本風でお寺の仏具入れの様な格好していますけど、元は西洋の蓄音機スタイルの1つらしいです。この形の蓄音機は古いらしく、大正の後期に作られたものだと聞きました。蓋の内側には鷹のマークと共にEagle"1"とあります。骨董屋さんは1番目の機種と言ってましたが、本当か否か分かりません。サウンドボックスは日本製で、ビクターのより軽い作りをしています。ですからこちらの蓄音機の方が針の減りが少なく、針を気にせずに5枚以上は聞けます。オートストップ機能はまだ付いていません。ターンテーブルの右下のレバーが回転のストッパーとなっていて、速度調節も出来ます。
 蓄音機と言えばラッパ型ホーンを思い浮かべますけど、現在大変価値が上がってきています。金色の朝顔の花びらが咲いた様なラッパ型蓄音機には憧れますけど、とても高くて手が出ません。でも、この様なボックス型なら骨董市で、お小遣い程度の値段で購入する事が出来ますので、僕のような初心者が楽しむにはいいと思います。ちなみにボディの朱色はオリジナルではありません。塗装ハゲが激しかったので鎌倉朱漆を塗ってみました。んーちょっと派手でしたね。

商標はイーグル。
"1"という表示が
あります。




中身の機械です。




サウンドボックスは
Wick Aurora
(日本)製。

こう見ると、とても蓄音機には
思えませんね。
鎌倉朱漆で仕上げてみました。
オリジナルはダークブラウンです。

右下のレバーで速度調整します。
針置きはアームの付け根にあります。

アームにつながるホーン部です。
もちろん木製。
(ぜんまい)
2連(2丁)
(サイズp、重量)
収納時
W39 H37 D50
12.8Kg



Maestro Phone (マエストロフォン)

ニッポノフォンと同じ形ですね。
でもこっちの方が古そう。


この蓄音機の音が聴けます(3)
Real形式です (拡張子は*.rm)

Tamboerin Chinois (支那の小鼓)
バイオリン*ソロ
奏者 : Fritz kreisler (クライスラー)


Victor Record (昭和12年)
12インチSP盤

MaestroPhone Takling.co(スイス)
 マエストロフォン・・・んー何ともメカ好きの心を擽る響きを持った蓄音機じゃありませんか。
 フォルムは前項のニッポノフォンと同じ、でもこちらの方が原型で、大正中ごろの製品と思われます。形も同じならメカも同じでニッポノフォンと同機構の、手作りを感じさせるしっかりとした作りの機械が入ってました。ただ、プレーアー周りはちょっと違いますね。速度調整は右下のダイアルで行い、左下の棒状のハンドルで回転をスタート・ストップさせます。サウンドボックスは珍しい振動板(多分セルロイド)をもったスイスの製品で、なかなか良く響く状態の良い物が付いてました。
 大正時代の日本で、スイス製の蓄音機を購入した人は相当裕福な方だったんじゃないかな。でも当時、ビクターやコロンビアなど有名な舶来品もあっただろうに、なぜスイスの名も知られていない製品をと思ってしまうのですが・・・あっ、でも作りも音もなかなかいいですよ。そうそう、この蓄音機、ぜんまいを巻くハンドルが無かったんですよ。ですから骨董市でジャンクとしてとっても安く手に入れました。先に購入したニッポノフォンと同じ形なので、ハンドルも同じかなと思って。でも、それが正解で持っていたハンドルがぴったりと収まってホッと一安心。ハンドルが無きゃ蓄音機って全く使い物になりませんからね。

マエストロフォンの
トレードマーク。
2頭の白馬がレコードを持っています。 




Parla Box(スイス)
振動板は雲母ではなくセルロイド製の
サウンドボックス。

これも観音開きの扉が付いています。
再塗装していないから
ちょっと引っかき傷が目立ちますね。

アームは厚いメッキが施された
高級なつくり。
アーム横に針壷があります。


このダイアルを回して速度調整します。
(ぜんまい)
2連(2丁)
(サイズp、重量)
収納時
W40 H38 D48
11.2Kg



ラジオ付き電気蓄音機

蓋を開くと照明が点灯します。
厚みのある板で作られた
キャビネット。重いです。
Select(ラジオ店組み立てか)
 蓄音機はレコード1枚ごとにぜんまいをグルグル回さなければ聴けませんけど、その点電気蓄音機は楽チンですね。それにピックアップ(針で音を拾う部分)はとても軽いので鉄針の減りも少なく、またレコードの溝すれも少なくてすむので、その点も電蓄はイイ。音声出力が調節出来る所も電蓄のいい点。けれど、懐古的な趣は本物蓄音機には勝てませんけど・・・。
 この機体は真空管式のラジオ付き電気蓄音機で、昭和20年代後半の製品と思います。キャビネットは木製で、厚さが3pもある綺麗な1枚板で組み立てられています。上の蓋を開けると、電蓄部がお目見え!!この電蓄は78回転のSP盤専用となっていて、ターンテーブル横のレバーで回転数を微調整できます。ピックアップのアームを右に引くとプレーヤーが回転し始め、そして曲が終わると自動的に回転がストップします。
 ラジオ部はST管を使った一般的な5球スーパーですが、フィールド型の大きなスピーカーを使っているので、整流管と出力管は高出力の物が使われています。受信感度は良好です。
 蓄音機が奏でるレコード本来の原音は再現出来ませんけど、やはり現代のアンプとは違って真空管を通った音は温かみがあるやわらかな感じがします。前述のように電蓄ではレコードを劣化させる要因が少ないので、"いつも聴き"にはいいですね。  

ピックアップは
クリスタル。
針に直接水晶板が
付いていました。

つまみは左から
電源/トーン、ボリューム、
ラジオ/フォノ、チューニング。



ターンテーブル横に
速度調節のレバーがあります。
ピックアップアームを右に引くと
回転しはじめます。
オートストップ付き。

ラジオは一般的な回路だけど
真空管は大きな出力が出せるものが
採用されています。



フォノモーターの中には蓄音機と同じ
3つ玉の緩速機が入ってました。
モーターの当時(20年代)の価格は
3,300円。高級品です。
回転を電気制御する事が
難しかった時代のレリック。
電気蓄音機付き
5球スーパーラジオ

(受信バンド)
BC(AM)
(真空管)

6WC5,6D6,6ZDH3A,
40,kx80
(スピーカー)
opt付フィールド
ダイナミック
"onkyo"
(モーター)
78回転
フォノモーター
"akai"
(ピックアップ)
SP用クリスタル
"onkyo"
(裏蓋)
オリジナル
(サイズp、重量)
W57 H42 D38
15.8Kg



Toy 蓄音機

小っちゃいおもちゃの蓄音機。
電池で動きます。
おもちゃと言っても、ラッパから
ちゃんと音楽が流れてきますよ。
おもちゃの蓄音機
 この写真で見ると、朝顔のラッパが付いた高そうな蓄音機に見えますけど、実は手の平サイズの小っちゃな おもちゃなんです。電池で動くtoy蓄音機です。でも、ちゃんと音が出るんですよ。
 プラスチック製のこの蓄音機、ターンテーブル横のスイッチを回すとプレーヤーのモーターが回転します。サウンドボックスもプラ製ですが、太い鉄針やそれに繋がる振動板もしっかり付いていて、本物蓄音機の様にラッパから音楽が流れます。レコードはこの蓄音機専用の小さなプラスチックレコードで、SPと同じ太い溝で音楽が録音されています。演奏時間は30秒程、アメリカの童謡みたいな曲が入ってました。
  このおもちゃ蓄音機は15年ほど前に"王様のアイデア"で売られていたもの。値段は3千円ぐらいだったかな。僕が小学生の頃 お小遣いを貯めて、わくわくしながら買った思い出があります。・・・今思えば、この頃から骨董趣味の気があったのかも。


オリジナルの
ミニレコード。
5.5cmのプラス
チック製です。
SPと同じ太い溝が
刻まれています。

ちゃんと鉄針も付いています。
サウンドボックスはプラ製だけど
音声はしっかり再現してくれます。

Toy蓄音機とセットのミニレコード6枚組み。
Oh Samansaなど
昔の有名な曲が揃ってます。
演奏時間は30秒ぐらい。
電池式蓄音機
(電源)
単三電池1本
(モーター)
小型模型用
(サイズp、重量)
W6 H13 D9
200g






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