上がスコープ本体で、グリップ部に 赤外線照射装置が搭載されています。 |
ロシア (1994年) かつての冷戦。アメリカと世界の覇権を争ったソ連邦の軍事技術で作られたスコープです。これはスターライトスコープと呼ばれていて、主に軍事用に使用された暗視スコープです。一部では赤外線望遠鏡やナイビジョンなどの別名があります。ソ連邦時代これらのスコープは国外に持ち出すことはおろか、現地での所有も不可能でした。しかしソ連の崩壊、ロシアと国名を変えた現在ではこれら軍事物資も西側へどんどん輸出され、僕の手元にも届くようになりました。ロシア製品は同等のアメリカ製と比べ、たいへん廉価で手に入るのがいいですね。 スターライトスコープと呼ばれるように真暗闇の中でもわずかな光があれば、辺りを見渡すことが出来ます。又、光がない場合はグリッブ部に付いている赤外線照射装置を点灯させれば、ある程度鮮明に見られます。この赤外線照射装置は優れもので、ライトに付いているレンズを調整することで100m先以上の対象物を照らすことが出来るんです。もちろん外部に光を漏らしません。 スコープの映像は薄緑の蛍光色です。接眼レンズには視度補正が付いていますので、眼鏡が必要な方でも裸眼でくっきり見ることが出来ます。対物レンズにはf値が1.2という非常に明るいものを使ってるんです。暗視スコープなのだからこれくらいの明るさは当然なのでしょう。 このスコープには解説書が付いていました。本体15頁、赤外線部8頁で様々な測定値などが付いているのですが、ロシア語なので全く分かりません。そして、この解説書・・・わら半紙で出来ていました。珍しいですね。わら半紙なんて日本ではこのごろ滅多に見ませんけど、ロシアでは精密機器の説明書にまで使われているんですね。お国柄を感じました。 |
ケースの作りは ちょっとチープ。 これがわら半紙製の マニュアルです。 |
口径の大きく明るめの レンズが使われています。 |
ビューファインダーには 視度補正器装置付き。 本体とグリップは分割使用可能です。 |
(倍率) 2.4倍 (視野角) 15度 (レンズ) f1.2 85o (サイズo、重量) W100 H120 D260 1440g (電源) 本体 006P×1 赤外線 単3×2 (付属品) 赤外線照射装置 ケース わら半紙の解説書 (ロシア語) |
8oカメラじゃありませんよ。 |
ロシア (1995年) 一見するとこれは8oカメラに見えますが、赤外線スコープなんですね。このスタイルから見ると、どうも8oカメラを元にして作った様です。擬態かな。 上のレンズはスコープ本体で、下が赤外線照射レンズです。ボディ側部の電源スイッチをオンにし、前のボタンを押すと赤外線が発射されるとともに接眼部が蛍光色に光り始めます。赤外線の届く範囲は15mぐらいです。電源は単3電池8本でグリップ部に収納してあります。また車の12Vバッテリーも使用でき、接続用のコードも付属していました。 実際の使用感は、上のスターライトスコープより明るさの面で少しばかり劣ります。販売カタログを見ると暗室での作業にいかがとありましたが、近接物を見る場合ピントをよく調節する必要がありますし、ボディが金属で出来ていて1.6kと重いので、そのような実用には向いているとはとても言えません。でも、戦争映画に出てくるような暗視スコープの映像をお手ごろ価格で体験できる点では、このスコープいいんじゃないでしょうか。 |
いかにも軍事用って 感じのケースです。 ロシア語の説明書。 内容は専門的です。 |
グリップのトリガーを引くと暗視映像を 見ることが出来ます。 |
ファインダー内の眺めは 薄緑の蛍光色。 |
(倍率) 2.4倍 (焦点距離) 1m〜 (サイズo、重量) W220 H65 D240 1600g (電源) 本体 単3×8 (付属品) ケース 外部電源コード わら半紙の解説書 (ロシア語) |
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