その他の国のカメラ コーナー



Kodak Motormatic 35F (コダック モーターマチック35F)

面白いフォルムしています。
レンズ上に露出計が
不恰好に乗っかっていますね。
Eastman Kodak (1962年)
 アメリカのコダック社が1959年に発売したオートマチックカメラにスプリングモーターを組み込んだモデルがモーターマチック35。同モデルは10年間製造が続けられ、3バージョン作られました。この35Fは専用フラッシュが付いた2バージョン目の製品です。
 底面に見えるノブを10回ほど回すとスプリングが巻かれ、レリーズするたび自動的に巻上げとシャッターチャージがなされます。自動巻上げの構造はリコー・オートハーフと同じで、フィルムを装填しないとシャッターも巻き上げも動かない仕組みがされています。シャッタースピード調節は上面にあり、1/40、1/80、1/125、1/250より選択でき、絞りはシャッタースピードに応じて絞られます。露出計はレンズ鏡胴上にあり、上から絞り値を確認できます。ピントは目測式で、レンズを回すとファインダー内にscene・group・closeの文字が現れます。背面のボタンをスライドさせると上面のカバーが勢い良く開き、専用フラッシュ(入手難)を差し込むことが出来ます。ストロボ電池はカメラ底部の蓋を開けて入れますが、電池の規格は不明。現行品で合うものは無いのでは。
 このフォルムと機能に魅力を感じ購入しましたが、スプリングモーターの力が弱く実用には向かないのが残念。インテリアにはいいかもね。

底面のノブを回して
スプリングを
充填します。

フラッシュカバーを開いたところです。
反射鏡が付いています。

シャッタースピードは4段階だけ。
(シャッター)
レンズシャッター方式
1/40〜1/250sec
(レンズ)
Kodack Ektanar
44o f2.8
(ファインダー)
逆ガリレイ透視式
(ブライトフレーム)
(ピント調整)
目測式
(露出計)
セレン光電池
連動指針式
(露出制御)
シャッター優先AE
オート
(シンクロ)
X接点 1/80
専用フラッシュ
(フィルム巻き上げ)
スプリングモーター式
(セルフタイマー)

なし
(サイズo、重量)
W130 H105 D75
770g



Graphic 35 Jet (グラフィック 35 ジェット)

レンズ横の
セルフタイマー状のレバーが
シャッターボタン(レバー)です。
中・薬指でこのレバーを引くと
パシャっとシャッターが切れます。
Graflex (製造は日本のKowa社)
 ピント合わせがとっても面白いカメラ!! レンズ横の左右にあるレバーを両手の指でシーソーみたいに押してピントを合わせるんですよ。これはアメリカのグラフィック社独自の機構で、スムーズなピント合わせが可能なスグレものです。実はこのカメラにはピント以外にも面白いメカが備わっていて、カメラ低部に専用ガスボンベを入れると、なんとガスの圧力で自動巻上げが出来ちゃうんです。中古カメラ屋さんでは1955年発売のノブ巻上げの初号機はよく見かけますが、この35JETは滅多に出品されないので珍しい機種みたいです。
 巻き上げは上部のレバーでも可能となり、レンズ横のセルフタイマー状のレバーを引くとシャッターが切れます。絞りとシャッタースピード調整はレンズ鏡胴上にあり、絞りと連動した追伸式露出計で適正露出を決定できます。なお、巻き戻しスイッチとクランクは低部に位置しています。
 ガス巻上げが出来るの?楽しそ〜って訳で購入したんですが、アレちょっとヘン、肝心のガスボンベの入り口が見当たりません。で分解してみたらガス巻上げユニットがそのまんま無くなってました。どうも最初から付いていないモデルだったみたいです・・・ガックリ。でもこのガス巻上げはトラブル続きでうまく動作しなかったらしいから、後にメーカーはこのユニットをとっぱらって出荷したみたいですね。次はちゃんとガス巻上げが出来るタイプをゲットしたいなぁ。

ピント合わせレバーを押すとレンズが伸び縮みするのではなく、裏のフィルム面が動いてピントを合わせる仕組みになっています。
(バックフォーカッ
シング方式)

低部からガスを封入するとガスによる
自動巻上げが出来るカメラなんです。
でも僕の手にした35Jetは
ガス巻き上げユニットが
付いていないタイプでした。
ひじょーに残念。

巻き上げレバー横にフィルムカウンター。
左側には絞りと連動した
追伸式露出計があります。



レンズ上の右のレバーを押すと無限遠、
左を押すと近景にピントが合います。
左右の指でシーソーの様に押しながら
スムーズなフォーカッシングが可能。
レバー上方には距離表示窓もあります。
(シャッター)
レンズシャッター方式
Copal-SVK
B,1〜1/500sec
(レンズ)
Graflex Opter
50o f2.0
(ファインダー)
逆ガリレイ透視式
(ピント調整)
一眼二重像合致式
追伸式連動距離計
(露出計)
セレン光電池
連動追針式
(露出制御)
マニュアル
(シンクロ)
X,M接点
(フィルム巻き上げ)
ガス自動巻き上げ
レバー式
(セルフタイマー)

あり
(サイズo、重量)
W150 H90 D80
800g



Flexret-W (フレクサレット-4)

チェコ製品って日本じゃ珍しい感じ。
ロシア製のような粗い製品と違い
全体的に丁寧な作りをしていて、
削り出し部品も多く使われていました。
独自の設計も各所に見られますよ。
meopta(チェコスロバキア) (1948年)
 チェコスロバキアって・・・東欧の社会主義の国だったという事しか僕には思いつかないなぁ。日本じゃあまり馴染がない国なんですよね。でもカメラの世界では、バルナックライカ型"オペマ"や小型カメラ"ミクロマ"など知る人ぞ知る逸品を生み出してきた精密機械工業の盛んだった国として有名なんですよ。これはその定評あるチェコ製カメラのひとつで、1939年の1型から60年代の7型まで続いたフレクサレットシリーズの4番目の機種です。
 パッと見ると普通の2眼レフに見えますが、オリジナル性の高い設計も幾つか見られるんです。例えばピント合わせはレンズ下のレバーを振り子の様に左右に動かして調整したり、前方のレバーを押してシャッターを切ったり、他に裏蓋のロック装置とか2重写し防止機構とか中々の凝ったメカが備わっていました。それに、裏蓋を開けるとなぜか35ミリ用のギザギザの付いたスプーロケットも内蔵!! ローライキンのようなアダプターを付けると35ミリフィルムも使えそうです。
 そうそう、レンズを光に透かして見たら、針先ほどの気泡がポツポツと。古いレンズには製造過程で気泡が入ってしまう事もよく見られる様ですけど、2つも気泡が入ってたカメラは初めてでした(笑)。こんなレンズでも製品として成り立つんだから さすが東欧製とでもいうのかなぁ。でもチェコ製レンズの写りは鮮鋭な描写力と発色の豊かさで好評のようですよ。
 カメラの背にはMade in Czechoslovakiaと堂々と刻印されています。チェコ製品と言ったらあとボヘミアンガラスやCzシリーズの拳銃が有名ですが、機械物で手に入る製品はこのカメラくらいでしょうか。チェコという遠い国を身近に感じさせてくれるこの古カメラ、値段もお手軽ですから皆さんも1ついいかがですか。。。

裏蓋を開いた状態。
35o用のスプロケットも付いてたりして。

左上のレバーを押すと
シャッターが切れます。
ピント合わせはレンズ下の
レバーを振り子のように
左右に動かして調整。


巻き上げノブの下にはカウンターと
12・24のフィルム切り替え
スイッチがあります。

すりガラスだけで構成されている
ファインダーは少し暗めかな。
でもピントルーペが付いているから
フォーカッシングはそう苦になりません。
(シャッター)
レンズシャッター方式
Prontor SVS
B,1〜1/300sec
(レンズ)
Balar
85o f3.5
(ファインダー)
2眼レフ 枠線透視式
(拡大レンズ付)
(ピント調整)
レンズボード前進後退
(露出計)
なし
(シンクロ)
X,M接点
(フィルム巻き上げ)
クランク式
(セルフタイマー)

あり
(サイズo、重量)
W70 H150 D105
1100g



Sea gull  海鴎 (シーガル)

筆文字の海鴎のロゴが渋い。
中国上海 (1992年)
 中国製カメラも最近では数多く出回り始めました。シーガルブランドは市場では良く見かけるカメラですね。
 このカメラはローライフレックスと基本的な構造は変わりません。120フィルムを装填したのちクランクを回すと撮影準備ができ、前面左のボタンを押してシャッターを切ります。撮影レンズの横にシャッタースピードと絞りレバーがあり、上下にスライドして設定します。ファインダーは明るく、スプリットイメージと拡大ルーペが付いていて、ピント合わせはローライより楽かな。
 やはり中国製らしく作りは安っぽいんですよ。操作感覚もローライとは比較にならないほど貧弱なのですが、ボディが殆ど(9割ぐらい)金属で出来ている点を考えると、これもクラッシックカメラなのかなと思います。なにより、安いですからしょうがないですね。

6×6のブローニー
フィルムを使います。

真中のノブでピントを調整します。



レンズ横のレバーは
絞りとシャッタースピードです。

ファインダーにはピントがとりやすい
スプリットが入っています。






安いカメラでしたけど
皮製ケースが標準装備されていました。
(シャッター)
レンズシャッター方式
B,1〜1/500sec
(レンズ)
Haiou
85o f3.5
(ファインダー)
2眼レフ 枠線透視式
(拡大レンズ付)
(ピント調整)
レンズボード前進後退
(露出計)
なし
(シンクロ)
アクセサリーシュー
(フィルム巻き上げ)
クランク式
(セルフタイマー)

あり
(サイズo、重量)
W70 H150 D105
1010g



蛇腹カメラ (ブローニータイプ)

蛇腹を伸ばすとこんな感じ。
レンズボード上でシャッター
絞り等の全操作を行います。
Zeiss Dresden (1910〜30年代)
 なんだろ、蛇腹カメラです。今の35oフィルムができる前のロールフィルムを使うタイプのカメラで、アメリカのベストポケットコダック(VPK)に代表される蛇腹スタイルをしていますね。あっ、でもこれはドイツ製、多分。。。
 普段は下の画像の様に蛇腹は仕舞われているのですが、撮影時はカメラの前板を倒しレンズボードを前方にスライドさせ蛇腹を伸ばしセットします。シャッターに関わる機構は全部レンズ上にあるのですが、このカメラの場合ピント合わせはレンズ下の板にあって、ピントレバーをスライドさせて目測で合わせます。
 とてもレトロにカメラなのですが、現行のブローニーフィルムを使いますので、製造から80年以上たった今でも写すことは出来るんですね。どんな写真が撮れるのか楽しみです。

ファインダーはこんな感じ、デカイ。
レンズ横の大きなダイアルで
シャッタースピード設定します。

収納時はこの様な
ポケットサイズになるんです。
(シャッター)
レンズシャッター方式
B,T,1〜1/250sec
(レンズ)
Tesser
105o f4.5
(ファインダー)
透過式
(ピント調整)
目測式
(露出計)
なし
(シンクロ)
なし
(フィルム巻き上げ)
キー巻き上げ
(セルフタイマー)

なし
(サイズo、重量)
W85 H170 D135
660g



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