vitomatic 2aVitomatic Ua (ビトマチック2a)

中級機ながら高い機能と素晴らしい仕上げ。
小型化の為の手の込んだ工夫も随所に見られますよ。

画像にポインターを置くと
    各部の名称が出ますよ


巻き上げレバーは軍艦部にはなく、ボディ背面に位置しています。
レバーが目立たない分、スッキリしたスタイルに感じます。
ビトマチック2a*正面 セレン光電池露出計受光部 レンズ (Color Skoper 50o F2.8) 距離計窓 ファインダー窓 露出計表示部 シャッターボタン アクセサリーシュー 巻き戻しノブ 巻き戻しノブホップアップボタン セレン光電池露出計受光部 レンズ (Tesser 45o f2.8) ドレイカイル距離計 シャッターレリーズボタン シャッターセットボタン 露出計 アクセサリーシュー ファインダー窓 巻き戻しノブ 巻き上げノブ 前蓋 巻き上げプランジャー レンズ シャッターボタン セレン光電池 距離計窓 ファインダー アクセサリーシュー フィルムカウンター バーンドア(観音扉) バーンドア(観音扉) 突起部を極力押さえた設計を謳っているのですが、レンズがボコって目立ちますね。


ボディ側部のレバーを引くと この様に巻き戻しノブがホップアップします。
とても大きな等倍ファインダーは輝くように明るく、ピント合わせもやりやすいですよ。
ビトマチック2a*ななめ レンズ (Color Skoper 50o F2.8) ピント合わせリング 絞り設定リング シャッタースピード設定リング セレン光電池露出計受光部 フィルム感度設定ボタン 距離計窓 ファインダー窓 シャッターボタン 巻き戻しノブ アクセサリーシュー 露出計表示部 ←全体的に丁寧に仕上げられたカメラです。特にレンズ鏡胴部の作りは気に入っています。





Voigtlander フォクトレンダー (1959年)
 ビトマチックって言います。なんかメカメカしい響きでドイツ製らしさを匂わしてくれますね。フォクトレンダーの最盛期の製品で、同社らしいすっきりしたデザインと所どころ手の込んだ工夫が隠されている面白いカメラです。
 その工夫はと言うと、まず巻き上げレバー、普通は軍艦部上に目立つ様に設計されてますが、ビトマチックの場合は軍艦部に挟み込まれた平べったいレバーとなっています。一見するとレバーが存在しないのかなって思えるスタイルですね。次に巻き戻しノブ、これもコンパクト化の為に普段はボディ内に押し込まれていて、巻き戻しが必要な時に側部のボタンを押すと"ポンっ"とノブがホップアップする仕組みになっています。あともう一つ、裏蓋の開閉方法も面白く、低部のツマミをねじるとパトローネの入る部分が開き、裏蓋を開ける事無く撮影済みのフィルムを取り出せるんです。これらの機構はビトマチックシリーズをはじめ、ビトーBやCLRなどの'60年代のVitoシリーズに共通してみられます。
 ファインダーは等倍で非常に明るいブライトフレーム仕様です。この2aモデルでは、絞りと連動した追針式露出計がファインダー内で確認できるので、カメラを構えたまま適正露出を設定することが出来るんですよ。
 レンズはカラースコパー50o、フォクトの標準的なレンズですね。口径の大きいウルトロンレンズを備えたモデルも存在するんですが、発売数が少なくまた人気もあるので2倍程の高値が付いている場合もあるようです。
 '60年代後半になるとフォクトレンダーの製品は多所に簡素化が図られて、チープなカメラメーカーへと変っていって、やがて滅亡してしまいました。クラカメ黄金期とも言える'50年代のカメラを手にすると、コストを考えず作りたいものを存分に作っていた製作者の意気込みさえ伝わってきますよ。





使い方を ちょこっと説明


まず、低部左のツマミをねじって裏蓋を開けます。
パトローネの入りやすいように2段で開くようになっているんですよ。
フィルム装填が終わったら、カウンターを手動でリセットします。
ビトマチック2a*低面 裏蓋開閉ツマミ フィルムカウンター フィルム感度設定ボタン フィルム感度表示部 パトローネ出入扉


ビトマチック2a*裏蓋 パトローネ部 フィルムカウンター ファインダー 巻き上げレバー パトローネ出入扉 スプロケット ファインダー 露出計 レンズ スプロケット フィルムパトローネ部 巻き戻しノブ 巻き上げノブ アクセサリーシュー レンズ スプロケット フィルム圧板 巻き戻しクランク 裏蓋開閉ツマミ パトローネ部
←フィルムカウンターは低部に。
 裏蓋は低部の扉を開けてから開く2段階構造です。





巻き上げレバーはこのように背部に付いています。
シャッターはフィルムのスプロケットが回ることによりチャージされるので
フィルムが入ってないと巻き上げてもシャッターが切れないようになっています。
ビトマチック2a*背面 巻き戻しノブ アクセサリーシュー シャッターボタン 露出計表示部 ファインダー 巻き上げレバー 裏蓋 巻き戻しノブホップアップボタン フィルム覚え表示 露出計感度設定ダイアル ピント合わせダイアル 絞り値表示 シャッターボタン セレン光電池露出計受光部 ファインダー 露出計 アクセサリーシュー 巻き上げプランジャー 蛇腹 シャッターとレンズ アクセサリーシュー 距離計表示 露出計 シャッターボタン バーンドア(観音扉) バーンドア(観音扉) ←等倍ファインダーは非常に明るいのでピント合わせがとてもラク。1眼レフのファインダーを覗いている感じです。





レンズ前面より、ピント合わせ・絞り・シャッタースピードリングとなっています。
側部にフラッシュ設定とセルフタイマーレバー(M,X,V)、
下部にはフィルム感度(ISO)設定ボタンがあります。
レンズ鏡胴部の仕上げは素晴らしく、各リングの質感もGooですよ。
ビトマチック2a*レンズ部 フラッシュ切り替え、セルフタイマーレバー(M,X,V) ピント合わせリング 絞り設定リング シャッタースピード設定リング ←シャッターはプロンターSVK-V。 B,1〜1/500秒まで設定可能。
 レンズはコーティングの良いカラースコパーが付いています。





任意のシャッタースピードを設定したら、
露出計の針に合わせて絞りを設定。
露出計の白い針に絞りと連動した丸い針を合わせると適性露出がとれる仕組みです。
このUaタイプではファインダー内でも露出計が確認できるんですよ。
そしたらファインダーを覗きピントを合わせシャッターレリーズ。
撮り終えたら軍艦部横のレバーを引いて巻き戻しノブをホップアップさせ、
クリクリねじってフィルムを巻き戻します。
ビトマチック2a*上面    巻き戻しノブ アクセサリーシュー 露出計表示部 ピント合わせリング 絞り設定リング シャッタースピード設定リング シャッターボタン ビトマチック2a*露出計表示部 露出計針 適正露出追針(絞りと連動) ドレイカイル距離計 ピント合わせダイアル シャッタースピードダイアル シャッタースピードダイアル 絞りダイアル フラッシュ接点 フラッシュ切り替え(M,X) シャッターボタン レンズ シャッターセットボタン レンズ M,X,V表示 シャッタースピード設定リング 絞り値表示 ←軍艦部右に露出計表示部があります。
 事前にフィルム感度ISOを設定する必要がありますね。 





ビトマチック2a*ケース
ケースはオリジナルでなく何ぜかブラウン社製。
ネジ穴の位置が違ったのですが、本体とピッタリ収まりました。
ファインダー 露出計 巻き上げノブ 巻き戻しノブ
ビトマチック2a
のスペック


(シャッター)
レンズシャッター方式
Prontor SVK-V
B,1〜1/500sec
(レンズ)
Color Skoper
50o F2.8
(ファインダー)
逆ガリレイ透視式
ブリリアントフレーム
(ピント調整)
一眼二重像合致式
連動距離計
(露出計)
セレン光電池
連動追針式
(露出制御)
マニュアル
(シンクロ)
X,M接点
(フィルム巻き上げ)
レバー式
(セルフタイマー)

あり
(サイズo、重量)
W120 H80 D80
760g





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