珍品??? 鍵がいっぱい!!
時間が印刷できちゃう時計
とっても面白い時計!! 監視用時計っていう代物で、鍵を時計の後ろに差しこみ
ねじると時計の中に内蔵しているロールペーパーに時間が記録で来ちゃうんです。何に使う時計なのか良く分らないのですが、とにかく面白い時計なんですよ。 外観は丸型、手の平大の大きさで重さは1.4キロとずっしりしたスタイルをしています。真っ黒のケースが付いていて、肩からショルダーバックの様に吊る提げられるようになっています。このケースは牛皮製で1枚革を円柱状に加工した物。表裏2分割されていて後ろでベルトで固定します。ケース自体いい作りをしています。 この時計を肩からかけている姿は、なんとなくお洒落に見えるかも(笑ワラ) それよりバックに時計なんて付いていたらビックリされちゃいますね。 |
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黒の革ケースを外すと ねずみ色の本体が出てきます。この筐体はプラスチック製(塩ビかも)、厚みのある頑丈な作りをしています。 左の写真はぜんまいを巻いているところ。掛時計のネジ巻きに似ていますね。巻き数は20回ほど、フル巻上げで約2週間稼動します。 右の写真は時計の裏側です。時計の蓋を開ける時にも専用キーが必要となります。この鍵はロッカーや事務机に付いている感じのギザギザがあるタイプでシリアルナンバーがふられていて、この1台の時計専用の鍵となっています。なお鍵をねじって蓋を開け閉めすると、その時間もペーパーに記録されてしまうんです。なんか厳重って感じ。 |
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時計の後ろに記録用の鍵の差込口があります。ここに鍵を差しこみ右に1回転させると、その時間を時計内で記録する仕組みになっています。 この鍵には先端に1から12までの凸版が付いていて、鍵を回すことにより その鍵の番号も記録してくれます。 |
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その記録用の鍵は全部で12個、30cmの真鍮チェーン付きです。またこの鍵を入れるプラスチック製のボックスも12個ありました。このボックスは壁にビスで貼りつけられ、これもまたボックス専用の鍵で蓋を開けなければなりません。 ということは、監視または警備しなければならない場所に このボックスを備え付けて、監視を終了したら蓋を開け記録キーを取り出し、時計に差しこみ監視時間を記録するって言う事なんでしょう。イメージ的には会社にあるタイムレコーダーを肩からぶら提げながら警備してるって感じかな・・・ちょっと違うか。。。 |
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これが時計に内蔵されている記録用紙です。ロール状になっていて幅1.5cm、長さは10m位ありそうです。 ご覧の様に0:00〜23:59まで1分単位で記録されます(時間により2分単位)。時間の横の番号が上で紹介した記録キーの番号となります。 |
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蓋を開けると こんな感じ!! 丸いのが時間記録用のロールペーパーです。下の写真のように記録した時間を どんどん巻き取る様になってます。記録用のインクは昔のタイプライター用のインクリボンと同じ物で、エンドレスの輪状にセットされています。このリボンはもう干乾びていたので、今は青色インクを染み込ませて使っています。ですからちょっと印字はスレ気味。 印刷部分の仕組みはと言うと、時計の長短針と同じ軸にある円状のパーツに時間が凸版で彫られていて、その上にインクリボンと記録紙が乗っていて、記録キーを回すとカチャンとタイプライターの様に印字する仕組みになっています。そして同時に記録紙送りとリボン送りが行われるのです。また、蓋を開け閉めすると その時間も自動的に記録されます。 見た感じ ちょっと複雑ですね。 メカマニアの僕にとっては大変興味がそそられる作りをしています。 |
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時計の時間合わせは蓋を開けてからセットします。これも専用キーが必要になっています。 ホントこの時計は鍵がいっぱいなんですよ。ぜんまい巻き鍵、時間合わせ鍵、蓋を開ける鍵、ボックス用の鍵、それに記録用の鍵12個と全部で16個、予備を含めると18個もの鍵が付いていました。なんかジャラジャラと邪魔臭い感もありますが、パズル的でもあり やっぱり面白いです。 |
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時計の本体はこんな感じ。掛時計のような大きな駆動ぜんまいで動いています。 香箱から4番車までは置時計で使われる大きめの歯車で作られていて、軸に石はありません。しかしガンキ車からテンプまでは懐中時計みたいな作りでアンクル式。細かい部品で構成されていて9石仕様、本体とこの部分は別ユニットになっています。 いま日差は10秒程度、微調整が可能となっています。 |
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記録用のロールペーパーが2巻20個付いていました。これだけあれば一生遊べるかな。 右の写真は取り扱い説明書。20ページの詳しいテキストで図説も豊富なのですが、良く分らない外国語なんです。多分スイス語だと思います。ちなみにこの時計の名称はUniversal 50となってます。ユニバーサルってもしかしてあの有名なユニバーサル・ジュネーブなのかな。 |
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この"監視用"時計はネットオークションで時計屋さんから譲っていただきました。20〜30年前の元箱付きデットストックの新品状態、本体・付属品とも
とても綺麗で、入手時 時計を動かした(印刷した)形跡は全くないものでした。ですから時計部品はいい状態で、注油のみで元気に時間を刻んでくれましたが、印刷部分はインクと油で固まってましたね。少し清掃修理が必要となりましたが、今はカッチャン・カッチャンと面白い様に時間を印刷してくれます。 そうそう、オークションでのBit件数は僕1件だけ。安く手に入って僕としてはラッキー!! でも逆を言うと こんなヘンな物は僕しか買う人はいなかったって事かな。置時計にもならないし、まぁオブジェとしか使えない時計ですから。 すごい厳重でまた頑丈な作りをしていて、民間用っていうよりは軍隊や国の施設で使われていたものかも知れません。もちろん現在ではこんな厄介な時計をぶら提げて警備する人なんかいませんよね。まさにレリック的!! 過去の一時期にだけ採用されてた珍らし物、メカ好きや遊びの好きな方には いいかも。 |
Universal (製 造 国) スイス (製造年代) 1970〜80年代 (大 き さ) 直径13cm・厚さ7cm (重 量) 1.4キログラム (ケース素材) 樹脂製(塩ビ?) (文 字 盤) アルミ (風 防) プラスチック (時間合わせ) 鍵合わせ (石 数) 9石 (脱 進 機) アンクル式 (テ ン プ) 平テンプ (稼動時間) 約14日 (日 差) +-10秒 |
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