びょ〜んと伸びる蛇腹とレンズ上のツノが目立つカメラ。
上面のボタンを押すと前蓋がスーッと静かに開きます。
グッタペルカの黒皮のザラッとした感触もなかなかGooですよ。
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←レンズ左横のツノは小型望遠鏡とも呼ばれる連動距離計、ツァイス独自の楔形プリズムによる高精度なものなんです。
ちょっと大きめのレンズは古いタイプなので、カラーコートされてませんでした。 |
前蓋にはZeissIkonのロゴ。
このカメラは不動のジャンクとして入手した物ですけど、
壊れていた個所は巻上げ部だけでしたので、簡単に修理完了。
高級機がとても安く手に入ったので満足満足。
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←上面左のノブを持ち上げフィルムを巻き上げます。
シャッターは前もってセットする必要があります。 |
zeiss ikon ツァイス イコン (1938年)
どっしりとした重量感とグッタペルカの触りごこち。上面のボタンを押すと、レンズと羊皮の蛇腹がスーっと静かに出てくる所は何ともいい感触!!
スーパーイコンタは、ツァイスのちょっとした高級感が味わえるカメラなんです。
操作法はまず、前蓋を開きレンズを固定したら、上面右のノブを回しフィルムを巻き上げます。次にレンズ鏡胴上のレバーを押し上げシャッターチャージ。絞りとスピード調整はレンズ上のリングで設定。ピント合わせはレンズ右横にあるダイアルを回して行います。このカメラの特徴はピント合わせ機構で、ドレイカイル方式と呼ばれるツァイス独自の楔形プリズムによる連動距離計がレンズ上に乗っていて、レンズの伸び縮みと連動して、このプリズムも動いて焦点を合わせる仕組みとなっています。上面右のボタンを押してシャッターレリーズ。このカメラはロールフィルム仕様ですから、巻き戻しの必要はありません。
レンズはカールツァイスのテッサー。白黒フィルムしかない時代の製品ですからレンズはコーティングされていませんが、カラー撮影も問題なくOK。テッサーの写りの良さからピカソも愛用していたとか。
戦前のツァイスの集大成とも言える高技術がいっぱい詰まったスーパーイコンタは、広く民衆の間に受け入れられ、6×6の画面サイズから日本ではスーパーシックスの愛称で親しまれたそうです。
そうそう、蛇腹のカメラって現代では作ることが出来ないらしいですね。と言うのも、蛇腹の皮加工が難しく、加工技術も今では残っていないみたいです。僕はこんな芸術品とも思える蛇腹カメラに魅力を感じるのですが、皆さんはいかがですか。 |
使い方を ちょこっと説明
裏蓋右上のレバーを上げ裏蓋を開けます。
そしたら120タイプのロールフィルムを左から右へ送りセット。
裏蓋を閉めたらフィルム覗き窓を開け、1のマークが出るまで巻き上げます。
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←フィルムは120ブローニータイプを使います。
画面サイズは6×6センチ。大きいですね。 |
右ノブのキーを持ち上げ、巻き上げます。
フィルムカウンターはフィルムセット時に手動で1にリセットが必要。
6×6の120判フィルムですので普通は12枚撮りなのですが、
このカメラだと11枚撮りなんですよ。贅沢ですね(?)
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←上面右より、
巻き上げノブ、シャッターボタン、フィルムカウンター、蛇腹オープンボタンです。
巻き上げないとシャッターが切れない2重露出防止機構付き。
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レンズ上方のシャッターセットレバーを上に持ち上げた後、
シャッタースピードと絞りを任意の数値に設定します。
ファインダーを覗きながらレンズ横の小さなピント合わせダイアルを
親指で回し調整、いいところでシャッターを切ります。
ロールフィルムなので撮影が終わったら巻き戻しの必要はありません。
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←レンズ前面より、
ピント合わせダイアル(左)、シャッタースピード設定リング、絞り設定リング。
上方にはシャッターセットレバーとセルフタイマーボタンがあります。
セルフタイマーはレンズ上の小さなボタンを手前に引いた後、シャッターセットボタンを更に持ち上げセットします。
B(バルブ)時はシャッターセットする必要は無く、シャッターボタンを押している間シャッターが切れる仕組み。速度は B,1〜1/400秒です。 |
速写ケースはとても頑丈な作り。
全皮製です。 |
スーパーイコンタ
のスペック
(シャッター)
レンズシャッター方式
CompurRapid
T,B,1〜1/400sec
(レンズ)
Carl Zeiss Tesser
80o F2.8
(ファインダー)
逆ガリレイ透視式
(ピント調整)
一眼二重像合致式
連動距離計
ドレイカイル方式
(露出計)
なし
(シンクロ)
なし
(フィルム巻き上げ)
ノブ式キー巻き上げ
(セルフタイマー)
あり
(サイズo、重量)
W150 H105 D50
970g |
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